定山渓の森 Encyclopedia of flora and fauna
動植物図鑑

エゾシマリス(蝦夷縞栗鼠)

エゾシマリスは北海道全域の低地の雑木林から高山帯までと、その生活環境は幅広い。一般には山で出会うことの方が多いため「峰の動物」という印象が強い。「半年は寝て暮らす」といわれる冬眠をする哺乳動物である。

森の林床でじっとしている茶色のエゾシマリスは、落ち葉の色にそっくりである。その上、木漏れ日がつくる光と影の中で背中の5本の黒縞と、そのあいだの白縞が森の背景にすっかり溶け込んでしまっている。

エゾシマリスは樹上性のエゾリスと違って、食物のほとんどを地上で得るから、主に地上にいるが、木登りもうまい。尾は樹上でバランスをとるための大切な器官であるが、エゾシマリスの尾には別の役割がある。尾の皮膚は尾骨から抜けやすく、キツネやテンなどの捕食者の口に尾の毛と皮を残して、命が助かることがある。トカゲの「しっぽ切り」と同じで、おもしろい生態である

体長は12~15㎝、尾長は11~12cm、体重は成獣で71~116g。寿命は野生でオスが最長5年、メスが最長6年。飼育下では最長9年。

特徴は昼行性の冬眠動物。湿地には生息しない、背に5本の黒い縦縞がある。

エゾシマリスは基本的に植物食であるが、きのこ類は食べない。ササの芽やカエデ類の若葉は早春の主要な食物だが、これらの葉が固くなると食べない。その後はミズナラ、サクラ類、ナナカマド、ハルニレなどの木本の種子とヒカゲスゲなど多くの草本の種子を食べる。食物の72%は種子である。
昆虫などの動物質の食物は母リスが子リスの成長期に積極的に探す。クモ、セミ、クワガタムシ、ガの幼虫、アリのさなぎ、カタツムリなどのほかに、シジュウカラやシマエナガの卵やヒナも食べる。

10月から4月の5~7か月間、地下巣で単独、冬眠入り。エゾシマリスはほかの冬眠動物と違い、冬眠前に体に脂肪を蓄えない。そのかわり地下巣に食物貯蔵をする。
冬眠中、時々目を覚ましては貯め込んだ木の実などを食べて排泄もする。冬眠用の巣には寝室、兼食糧庫のほかにトイレまで備わっている。

冬眠から覚めるとすぐに、エゾシマリスは繁殖の季節を迎える。繁殖は年一回。妊娠期間じゃ30日、産子数3~7頭。地下巣で生まれた子リスは、生後35日から外出を始める。

エゾシマリスは食物を見つけると、その場では食べずに、口の中のほお袋につめ込む。左右の袋へ交互につめ、ミズナラのドングリなら左右3個ずつ、合計6個入る。

インフォメーション

科名・属名
リス科

カテゴリ

分類
動物
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